quatre septembre

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カテゴリ:読んだ本( 83 )

幸福な無名時代

ガブリエル・ガルシア=マルケスの「幸福な無名時代」

これは小説ではなくって、彼が新聞記者、雑誌記者時代に発表した記事を
集めたもの。タイトルが素敵だな、と思って目次裏の版権表記を見たけれども
わたしの乏しいスペイン語知識をかき集めなくても、どう考えても
「幸福な無名時代」というタイトルの本ではない。

訳者あとがきを読んでやっと納得。
スペイン語圏では「幸福な無名時代」というような意味のスペイン語タイトルの本は
出ているけれどもそれとは別に、全集の中から訳者がピックアップした記事を
集めた日本オリジナルの選集だったのね。

好きな作家、と聞かれたらもしかしたらこの人かもしれない。
好きな本はいっぱいあるけど、その作家の本全部が好きか?という観点で
考えるとあまりない。でもガルシア=マルケスの本だったら、今のところ
全部好きです。何読んでも面白い。絶対的な信頼感。
そういう意味では、ミラン・クンデラは「存在の耐えられない軽さ」は本当に
大好きだけれど、彼のほかの全ての小説がすきかというと微妙だな。
でも「不滅」以外はかなり面白く読めたので、ヒット率80%ぐらい。
あ、ヒット率100%の人他にも思い出した。
エラリー・クイーンとコリン・デクスターとコードウェイナー・スミスと佐藤亜紀だ。

あれ・・・・結構いるみたい・・・。
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by app_engineer | 2006-04-01 02:40 | 読んだ本

memo

忘れないうちに。

宇宙の果てのレストラン ダグラス・アダムズ

(この人の名前を思い出そうとすると必ずアルフレッド・ダグラスが出てきちゃう。放蕩貴族!)

家庭の医学 レベッカ・ブラウン
青天 福島泰樹
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by app_engineer | 2006-03-24 00:56 | 読んだ本

3月に読んだ本

最近まとめ書きだね。

メルニボネの皇子 マイケル・ムアコック

わたしのちょい苦手なファンタジー。ファンタジーとSFって一緒にされがちなんだけど
わたしの中では全然違ってSFは好きなんだけど、ファンタジーはちょいニガ。
しかし、これはなんか評判いいので読んでみました。
まあまあ面白かったかな。こういう王道じゃない造型の人物は嫌いじゃない。
しかし真珠の話よりも第一話のほうが面白かったです。
どうしようもない従兄と似ても似つかないその妹がいい。この二人のその後が
気になるーーーー。と思ってたら今日ネタバレ読んでしまったじゃないか。
ええ。そうなるの・・・。

余談1:
なんでこれは、ハヤカワSFから出版されているんだろう?
もしこれがSFなら、ファンタジーというジャンルはいらないんじゃないの?
SFとファンタジーをまとめてしまって、FFという新しいジャンルを作るといいよ。
フロントエンジン・フロントドライブの略じゃないよ。
ファイナル・ファンタジーじゃないよ。
フィクション・フィクションという新しいジャンルの名前だよ。
普通の小説よりもさらにフィクションという意味。
ハンバート・ハンバート風に(これは人名だ)

余談2:
マイケル・ムアコック、初見だと思って読み終わって後書きかなんかを見たら
「グローリアーナ」を書いた人だったのね。あー思い出した。
あの話嫌いだったんだよね。気持ち悪くて読んですぐうっぱらってしまった。
何が嫌って、グローリアーナの書き方。女の書き方がすごーくコンサバティブで
気色悪かった。 今回は特に何も思わなかったけど、基本的に女の書き方が下手な
気がする。どうでしょう。

虎よ!虎よ! アルフレッド・ベスター

確かに、いろいろなランキングに入るのも分かるし、今でも人気が高いのが分かる
名作ですね。しかし、いろんなところで紹介されているにも関わらず絶版。
またしばらくしたら復刊するつもりなのかなあ。
しかしわたしのオールタイムベストのコードウェイナー・スミスでさえ絶版って
世の中一体どうなってしまっているのかしら。

銀河ヒッチハイクガイド アルフレッド・ダグラス

去年も読んでいたけれども、ちゃんと読み直したのでちゃんとした感想を記そう。
これもまたSFランキングに必ず入る名作だったにも関わらず絶版になっていたのを
去年の映画公開にあわせて、河出が復刊してくれたんだよね。
おかげで読めることができました。こういうギャグ?みたいなSFって読んだこと
なかったのだけれど相当面白かった。これで笑えない人は病気だ、みたいなことを
豊崎由美が書いてたけど、そんなに人口に膾炙するタイプの笑いじゃないと思ったなあ。
だってわたしがすごい面白かったんだもの・・・。
昔落語「もといぬ」の話をKつらに一生懸命したのに笑ってくれなかった事件があって以来
自分の笑いのツボがずれているらしいことに気がつきました。
とりあえず、この本で一番面白かった場面を書いてみます。

宇宙人の旅行ガイドライターのフォードが、地球がハイウェイ建設のために吹っ飛ばされて
気が動転しまくっている友人のアーサーに、自分のガイド(銀河ヒッチハイクガイド)を
差し出すところ。その表紙にはこう書いてある。「パニくるな!」

・・・んだけど、面白くないですか?
そうですか。きっとだめだ。今分かったけど、わたしの説明がいけないんだな。
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by app_engineer | 2006-03-17 18:11 | 読んだ本

2月に読んだ本

忘れないうちにメモ。

眺めの良い部屋 E・M・フォースター

思ったより面白かった。この作家の、作家になろうとした動機が面白い。
→身の回りの人にすごいと言われたかったから。
わたしは小説家とは、何かを書くことによって表現しなければ生きていけない
切迫感をもった人だと思っていたけれども、こういうスタンスもありなんだなと思った。
動機のせいか、作品にたいしてとてもひいた視点をもった文章となっていて
とても読みやすい。ジェーン・オースティンもそのような視線を感じるけれども
彼女の場合はやっぱり書かずにはいられない情熱のようなものを作者自身の視線
に感じます。しかし、フォースターの場合はつねにひいている感じ。
しかも、人物造形がとても面白かった。特にこの作品の男性側の主人公とも言うべき
ジョージという人が本当に不思議で、これは作者の力量が足らず書ききれていない、
という印象をまったく受けず、本当になんだかよくわからない不思議な人物なんだなあと
感じられた。よくいえば、陰影に富む、というのだろうか。
とにかく最初は憂鬱そうだし、その後突然テンパりだし(そのスイッチが何故入るのかが
よくわからない)、いきなり衝動的な行動に出たかと思えば、上品になり
紆余曲折をへて、終章では突然赤ちゃんになってしまう。
驚くべき人。ありがちなヒーロー/王子様でないところが良い。
あと牧師もいいなあ。この小説の登場人物には、ステレオタイプではない生きた人間を感じる。

万物理論 グレッグ・イーガン

初イーガンなんですが・・・。うーん、うーん。微妙・・・。
出だしはとっても良かったのですが、メインの部分がいまいち。
死体を強制的に起こして捜査する話で、鋼鉄都市系にミステリ方面へ
転がるのかと思いきやそれはただの導入部でした。
本編は、もちろん理論というか物理的側面はまったく理解できないので
適当に読み飛ばしてみれば、結構派手なアクション物っぽい気もした。
主人公が謎の人間に接触されたり、変な病気になったり、捕らえられたり、
閉じ込められたり、1人で話つけにいったり、、、、こうやって書くと普通の
エンターテイメントみたいだ。間にがんがん打ち込まれている物理部分に幻惑されて
しまうのかすごい読みにくかったけど・・・なーんだ簡単じゃん、と今思った。
なので乗り切れないのは難しいせいだけじゃなくて、オチ部分が驚ききれないというか
びっくりし損ねたのが一番の原因だと思う。
そもそもオチのある話、だということすら書評を見ないと分からなかったぐらいですから・・・。
イーガンなれしてなかったせいなのか、はたまたそもそもの理解度が低いせいなのか。
これだけでは判断できかねるので次に進む。

ディアスポラ グレッグ・イーガン

イーガン2冊目。こっちのが万物理論よりはるかに難しいと思うし(内容じゃなくて小説的にね)、読むのにも時間がかかったにもかかわらず、はるかにSF的な面白さを味あわせてくれた。
やっぱり導入部の孤児の<創出>部分がすごい面白かった。この人の導入部は面白い。
今回はちゃんと本編にかかわる導入部でした。自我が芽生える場面とかゾクっときたし。
イノシロウとアトランタに行くところも面白い。ヤチマのイノシロウに対する感情は
さらに面白い。
しかし・・・肝心のトカゲ座の話(要するに本編)のほうに乗り切れない・・・。
この場合は、パオロという登場人物に対して感情移入できないというか、
思いいれがないのが原因かと・・・。だってなんかいきなり出てくるし。
魅力的じゃないんだもの、この人。
オーランドの子という設定をいかしきれていないのではないですか。
なんていってみたけれども、万物理論より全然こちらのほうがSFぽくて好き。
しかし一般的な評価では、万物理論のほうが全然評価が高いのですね。
(今月のSFマガジンの集計によると)
うーん。わたしの読み方がいけないのか。

魂の駆動体 神林長平

安心して普通に面白い。鳥肌は立たなかったけれど。
翼人部より人間部のが面白かったな。

ハイブリッド・チャイルド 大原まり子

イメージが豊穣だ。しかし、この文章は女の人が書いた文章だということを
まざまざと感じる文章だ。書いている人は自分のセクシュアリティを常に
意識しているのではないでしょうか。イメージが自在にあちこちを飛び回るせいなのか
とても途切れ途切れの印象を持ちました。特に「アクア・プラネット」。長編がかけそうな
ぐらいたくさんのエピソード、設定、人物が横溢していて散漫な印象。
しかし逆に贅沢でもあるな。これだけたくさんのものを惜しげもなく中篇に突っ込んで
あるのはすごい。あとからあとから何かがわいてくるように書いたのかな。

All You Need Is Kill 桜坂洋

軍隊だからしょうがないかもだけど、やっぱりふぁっきんふぁっきん言ってる会話は
苦手です・・・。
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by app_engineer | 2006-03-14 01:06 | 読んだ本

人は何故エヴェレストに登のか

ジョン・クラカワーの「空へ」が届いたので読みました。
1996年5月のエヴェレストでの大量遭難事故の当事者が書いた
ノンフィクションです。

エヴェレスト(っていうか山)恐ろしい・・・・!!!

恐ろしいこと1: 
崖を上っている最中、崖から25メートルほど転落したが、転落している最中
崖に刺していたピッケル?ピックも上から降ってきてふくらはぎを貫通した。
貫通したピッケル?ピックには筋肉標本になるぐらいきれいに筋肉繊維がついていた。
なのに転落後もまたそのまま登り続けた。

恐ろしいこと2:
エヴェレストを登っていると前に遭難した人の死体の傍を通り過ぎる。
遭難者の死体は放置されるようです・・・。

恐ろしいこと3:
酸素の薄いところにいると毎分何百万単位で脳細胞が死んでいく。
(登山家は馬鹿になっているのではないですか?
登るたびにそんなに脳細胞死んでたら)

恐ろしいこと4:
登っている最中落石があって、隣の人の後頭部に命中してぐしゃっとつぶれた。

恐ろしいこと5:
脳水腫、肺水腫にいとも簡単になる。
酸素の薄さから支離滅裂なことを喋リ出す。
鼻血が止まらない。顔面血だらけになる。
酸素が薄いため咳をよくする。肋骨にひびがはいるのは当たり前。
酸素が薄いため寝れない。ご飯が食べれない。
頂上付近では、3日間で4時間睡眠ぐらい。飲み物1杯がようやくのめるぐらい。
頂上に一番近いキャンプにつくころには、体重が10キロ以上落ちて
筋肉が全て落ちてしまう。

恐ろしいこと6:
遭難した場合、確実に生き残れるメンバーを生かすためにまだ生きていても
動けない人間は置き去りにされる。
当たり前だと思うけれど、、、置き去りにされるほうも置き去りにする決断をする
ほうも同じぐらい恐ろしいのではないか。置き去りにされるほうはもう意識がない
場合が多いと思うので。

恐ろしいこと7:
もう助からないと置き去りにされた人を探しに出たら、雪に埋まっていた。
顔面上には氷が張っていた。なので助けることを諦めて帰ってきた。
なのに翌朝その人が生き返って(?)自分で歩いて戻ってきた。

恐ろしいこと8:
凍傷で手指がない人がよくいる。が、失っても山登りを続けている人もいる。
(7の人は、片腕を切断し鼻も取れた。でも生き残った。すばらしい)


まあ他にも恐ろしいことはいっぱいあったんだけど・・・
研修でみたビデオはこの本に出てくるIMAX隊がとったものなんだろうなあ。


【余談】
上記のことはわたしがこの本を読んで知ったことです。
事実かどうかは知らない。この本の作者が事実として書いたことです。

あーきっとこれなんだなあ。
わたしがノンフィクションを読むのが嫌いなのは、常にそこに書かれていることが
真実かどうか疑問に感じてしまうからなんだな。
意図的に事実を捻じ曲げて書かなくても、他の人からみた事実は違うことも
あるんじゃないのかな。事実として提示するというノンフィクションのスタイルゆえに
本当に本当かしら、と思いながら読むのはとても辛い。
それとも他の人は、みんなノンフィクションに書いてあることは話半分だと
思いながら読んでるの???

ちなみにこの本がつまらない、とか嘘を書いているに違いない、と思ったわけではないです。
本は面白かった。
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by app_engineer | 2006-03-10 13:29 | 読んだ本

the last

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多分、もうこれが最後。最後の最後。
エラリー・クイーンの新刊です。
笑っても泣いても七転八倒してもこれが最後だーーーー。わーーーー。

もったいなくってもったいなくって、すぐには読めなくて
1週間ほど無駄に持ち歩いてみました。
マンフレッド・リーがなくなる前にダネイが仕上げていた長編、The Tragedy of Errors
の梗概です。梗概なんて、読んだことないし一体どんなものかとちょっと
どきどきもしていた・・・。

ちなみに、全編梗概なわけではなく、単行本未収録の短編も入っています。
エラリーの出てこない、ミッシング・リンクものと
パズルクラブもの数編と、その他の短編。

昔どこかのどなたがHPに書かれていた言葉そのままだけど
「エラリー・クイーンというだけでありがたがってしまってまともに評価できない」
状態です。もうなんかエラリーと書いてあるだけで後光がさしちゃうよ。
ま、まぶしい・・・。

エラリーの出てこない短編もおいしくいただいて、
その他の短編もいつもどおり楽しんで、
そしてタイトルロールの、Tragedy of Errors。
梗概ってどんなもんよ?ってちょっと恐れていたけど、
驚くほど楽しく読めてしまいました。
ああ、ほんとに、これを、リーが死ぬ前に小説にしてくれていたら・・・!
最後は余韻のある終わり方だ。え、ほんとはあの人が○○だったの・・・?!

ちなみに、リーじゃない人(たち)が書いたものたち、も嫌いじゃないです。
ベストには入らないけれども。シオドア・スタージョンは「盤面の敵」を
書いた人、と長らく思っていました。すみません。

もうこれが本当に最後だと思うと本当に悲しい。さびしい。
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by app_engineer | 2006-02-11 02:18 | 読んだ本

So it goes.

ずっとずっと、それはもう10年以上ずっと読もうと思っていた
カート・ヴォネガット・ジュニアの本を初めて読みました。
多分最初に読もうと思ったのは高校生のとき。
それからずっと念頭にはあったのだけれど、機会を逸していたところ
去年ジョン・アーヴィングの、「ガープの世界」を読んだときに
ヴォネガットが、ジョン・アーヴィングの先生だということを知り
やっとふんぎりがつきました。

やっぱり最高傑作だと評判の高い「スローターハウス5」から。

わたしはこれを読んで、初めてSFの定義がなんだか分かった気がします。
ScienceFictionとか、Scientifictionの略だろう、とかそんなことではない!
もちろんSpaceも関係ない!
藤子不二雄の片割れのどちらかが言っていたように、「Sukoshi Fushigi」の
略で決まりだ。もう絶対これだ。
(とは書いたけれど、ではこの本のどこがSFなのかは、まだかけなーい。別項で。)

この本は、第二次世界大戦中に実際にあったドレスデン爆撃がメインテーマな
わけで、ヴォネガット自身がこのときドレスデンにいたことから自伝的な部分も
持ち合わせているし、実際最初の章は、まるで前書きのようにこの本を書こうとする
ヴォネガット自身について書かれている。それでもやっぱりこれはSFであるんだろうなあ
と思いました。正直なところ、最初はすごく読みにくかった。
だって主人公は時間と空間を自由に移動できる人なんだもの。(そしてこういう人が出てくる
から、そしてこの主人公がトラルファマドール星人とかいう人にとっつかまったり
トラルファマドール星で飼育されたりするからSFなわけでは、決してない)

実際のドレスデン爆撃の部分は本当に後半も後半最後にしか出てこない。
ドレスデンが月面のようになってしまった描写は出てくるけれど、
決して涙を誘う演出がされているわけでもない。何度も何度も出てくる「そんなものだ。」と
いう言葉で淡々と書かれている。

でも、何故か最後に読み終わって、解説の部分を読み始めたら涙が出てきちゃった。
本を読んでいるときに泣いたことは何度もあったけれど、読んでる最中は泣けなくて
読み終わったら突然泣けたのははじめてかも。この世界から抜け出すことを体が
拒否するみたいに涙が出てきました。ちょっと待て、解説を読むにはまだ早い、という感じ。
最初読みにくかった、ビリー・ピルグリムのタイムワープも、読んでいるうちに
独特なリズムが出てきて、いつまでもこのワープを繰り返していたいような気分になった。

昔、ガープの世界を読んだときに、「○○○噛み切り事件」のところを、
こんな酷いことは現実でしか滅多にお目にかかれない、と思ったけれど、
このドレスデン爆撃は現実世界そのもの出来事で、やはりフィクションを超える
リアリティがそこにある。全然悲惨な描写はされていないし、ステレオタイプな悪いドイツ人も
出てこない。ここに出てくるドイツ兵はロシア戦線で痛めつけられた老人か、少年兵、
軍人であっても捕虜のイギリス兵を尊敬していたりする。こういう人たちもいたかも
しれないんだな。大量虐殺をしたドイツ人もいればこういうドイツ人もいるし。
ドレスデン爆撃を生き抜いたのに、ティーポットを盗んだせいで銃殺される人もいる。
ああ、人間って「そんなものだ」って本当に思ったよ。

面白さで言ったら、去年読んだハイペリオンやジェーン・オースティンのほうが勝るかも
しれないけれど、わたしの知らない、知りえない世界において本当に起こった(かもしれない)
出来事を教えてくれたこの本はとても大切なものになりました。
わたしはリアリティのあるものがすき。

この本が教えてくれたリアリティは、人間ってこんなものだ、ということです。
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by app_engineer | 2006-02-10 17:54 | 読んだ本

かみがり

とある人のブログでお勧めされてたので読んでみました。

山田正紀「神狩り」

1974年発表の、当時24歳だった著者のデビュー作。
1974年だった、という時代性はとても感じる。大学紛争とかが背景に出てくるし。
その時点で、ちょっと古いな、と思い、そしてやっぱりちょっと青いな、と
思ったけれど、それでも素直にすごいと思った。

何がすごいって異常なまでの読みやすさ。

田園都市線に乗っている間に読み終わってしまったよ・・・!!
超混雑した車内で激しく重いPCを持ちながら立ち読みだったけど
すらすらと読めてしまった。

山田さんの本は「神曲法廷」以来で、7年ぶりぐらい。
この人は神になんか思い入れがあるのでしょうか。
たまたまかな?何かの宗教を信奉しているわけではなさそうだけど
神の存在について常に考えている人なんではないかなあ、と想像してみました。

わたしの思うSFとは少し違ったけれど、面白かったです。
神という存在を叙述するのに、論理を用いるアプローチは新しい気がする。
論理記号のくだりをもっともっと読みたかった。
女性の描き方はステレオタイプ。婚約者も占い師ももうちょっと意味合いを
与えることはできるんじゃないのかな。

ところでわたしが買ったのは、2005年5月発行の十一刷だったんだけど
フォントが小さくて驚いた。小さいのは別にいいんだけど、最近の早川は
もうちょっとフォントが大きかった気がするので。で、それはある時期を境に
全ての早川のフォントが大きくなったのかと思いきや、違ったみたい。
個別の本ごとにフォントの大きさが異なるなんて・・・!!

なんでもフォントの大きさを大きくすればいってもんじゃないよね。
日経新聞もどんどんフォントを大きくしてる気がする。

あれ・・・いつのまにか日経の話に・・・。
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by app_engineer | 2006-02-09 18:35 | 読んだ本

飛&森

最近読んだ本。

飛浩隆「象られた力」

グラン・ヴァカンス読んでまあまあ面白かったので、こちらも。
グラン・ヴァカンスより、こっちのほうが好きだった!
普段短編集ってあまり好まないのだけど(長編好き)、SFに限っては
短編集好きかも。というか、SFというジャンルには好短編集が多いね!
わたしがピアノを弾いていたせいか、冒頭の「デュオ」というお話が一番好きでした。
グラン・ヴァカンスを読んでいたときから感じていたけど、この人の感覚表現は
とてもとても分かりやすい。決してオーソドックスな表現を使っているわけでもないのに。
比喩が的確。そして簡潔。視覚表現も、嗅覚表現も、触覚表現も、聴覚表現も
どれもすばらしい。すごい才能だなあ。

本筋とは異なるけれど、この人の文章を読んでいると、プロの作家だなあと思います。
どういうところに感じるかというと、、、くだらないことなんだけど。
わたしだったら、当たり前に漢字で書いてしまう言葉が、かなりひらがなで表記されている
部分があってそのたびに違和感を感じたから。違和感を感じたといっても悪い意味ではなく
ひらがなが逆に新鮮に感じたの。
たとえば、「逆に」を「ぎゃくに」と書いたり、とかその程度なのだけれど。
たとえばPCを使って書いているとしたら、こういうコンピュータのインプットメソッド
では多分当たり前に変換されてしまう言葉を、あえて変換しないというのは
そこにその作家の言葉にたいする規律があるんだなあ、と感じてしまう。
まあPCを使って書いているのなら、後からまとめて変換とか置換ができるから便利だけどね。
「実は」を「じつは」と表記したいなら、後で「実は」を検索して置換すればいいわけだし。
もし手書きで書いているとしたら(いまどきはないかもしれないけれど、この人が
デビューした当時はまだ手書きが主流だったのでは?)、そういう後から修正/校正する
のはもっと大変になるから、書いている段階から自分の中でたがえようのないディシプリン
があったのだろうな、と考えた。だからプロなんだなあ、と思った。
わたしはというと、なんでもかんでも漢字に変換しがち。IMEが変換しないようなのも
辞書からコピペして漢字にしたがるぐらいだから。でもわたしはプロでもなんでもないので
一貫性がない。そのときの気分気分で適当に書いてる。
変換が容易な漢字をあえて変換しないほうが難しい。

森博嗣「レタス・フライ」

森博嗣はもう読まなくていいんじゃないのか、思い続けて何年だろうか・・・。
去年も同じことを言ってました・・・。もうスカイクロラシリーズだけ読むことに
しようか・・・。といいつつも、この人の書く会話のリズムは相変わらずとても小気味いいな。
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by app_engineer | 2006-02-04 01:25 | 読んだ本

フィクション/ノンフィクション その2

あまりにもノンフィクションにいらいらしたため、フィクションを読む。

飛浩隆 「グラン・ヴァカンス」

こちらは、1日で読み終わった~。
日本のSF、どちらかというと、ファンタジーより?
ところで、感覚的な世界の話を描いているにも関わらず
非常に分かりやすいのは、この人の才能なのだろうか。
わたしの大好きな佐藤亜紀の「雲雀」「天使」も特殊な感覚の
世界の描写がでてくるけれど、それよりもとても分かりやすかった。

しかし、きれいでおもしろかったけれど、とっかかりがないなあ。
琴線に触れなかった。
佐藤亜紀の本だとね、とっかかりがいっぱいあるのに。
この違いは、表現とか文体だけではない部分にあると思う。

次は何読もうかなー。
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by app_engineer | 2006-01-30 11:39 | 読んだ本
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日記というより週記


by app_engineer
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